氷河を抱く山。日本初の氷河が確認された立山連峰

氷河の南極を変えた発見

氷河とは、「重力によって長期間にわたり連続して流動する雪氷体(雪や氷の塊)」と定義されています。長らく、氷河はロシア・カムチャッカ半島以南の東南アジアには存在しないとされ、日本には氷河がないといわれてきました。しかし、立山連峰には厚い氷体をもつ万年雪があることが知られていました。そこで、立山連峰の大規模な万年雪の中に氷河が存在しないかの確認調査が2009年から2011年にわたり行われました。注目したのは、立山雄山東面の御前沢雪渓、剱岳東面の三ノ窓雪渓と小窓雪渓の3か所。氷の厚さをアイスレーダーで測定しGPSで動きを調べたところ、立山連峰の氷体は30m以上と分厚いことがわかりました。また、ゆっくりですが確実に動いていることも観測されました。これにより、2012年4月に、雄山東面の御前沢雪渓、剱岳東面の三ノ窓雪渓と小窓雪渓の3か所が現存する氷河であることが学術的に認められました。

御前沢雪渓は、雄山の山頂から眼下に眺めることができます。
真夏でも真っ白な御前沢雪渓の残雪の下に、日本で初めて確認された氷河があります。

弥陀ヶ原・大日平の魅力。ラムサール条約湿地帯

2012年に弥陀ヶ原・大日平がラムサール条約に登録

弥陀ヶ原高原は、標高1600m~2100m、南北2Km、東西4kmにわたり広がる高原の大湿原。この弥陀ヶ原を含む「立山弥陀ヶ原・大日平」が、貴重な湿原の自然を認められラムサール条約に登録されました。ラムサール条約は、湿原やそこに生息する動植物の保全を目的とした国際条約です。標高2000mを越える地点での登録は国内初。「立山弥陀ヶ原・大日平」は、日本で最も高所にあるラムサール条約登録地です。

弥陀ヶ原を楽しもう!

弥陀ヶ原には「餓鬼の田」と呼ばれる池塘が点在し、外界とは異なる独特な景観をつくりだしています。周遊コースではワタスゲの白い綿毛や珍しい高山の昆虫、秋には鮮やかな紅葉など、美しい景色が訪れた人達の目を楽しませてくれます。

  • 数あるガキの田の中にハート形のカギの田が!?

    山岳信仰の歴史から、立山ではこの池塘を地獄に落ちた餓鬼(ガキ)が飢えをしのぐために作った田、「ガキの田」と呼んでいます。

  • 秋になるとあたり一面赤や黄色に彩られます。

    ゆるやかな起伏が続く広大な弥陀ヶ原の湿原を木道を歩いて散策。

  • まさに極楽浄土へつながりそうな壮大な景色が広がります。

    快晴、無風状態、気温の低下などの条件が揃うと、弥陀ヶ原の眼下に広がる美しい雲海を見ることができます。
    弥陀ヶ原を楽しもう!